「孤狼の血」の興行収入
「日本で一番悪い奴ら」や「凶悪」の監督にして、いまや「日本映画界における犯罪モノの名手」としての地位を確立しつつある白石和彌監督の最新バイオレンス映画「孤狼の血」の興行収入を取り上げます。
★基礎データ
製作費:不明
リクープする興行収入(=製作費×4):不明
公開初週末の興行収入:1億4,700万円
予想興行収入(=公開初週末の興行収入÷16%):9億1,875万円
公開からの経過週:1週
「役所広司主演・ハードボイルドバイオレンス映画」という触れ込みで先週末から公開が始まった本作「孤狼の血」。
「原作の発行部数・出演者のキャッチ-さ・想定される観客層の広さ」などあらゆる点において興行的に有利かと思われる「ラプラスの魔女」を押しのけて、興行ランキング3位に食い込む健闘を見せています。
特に「ラプラスの魔女」と「孤狼の血」の出演者を比較すると「ラプラスの魔女」の出演者は「櫻井翔・広瀬すず・福士蒼汰・志田未来・玉木宏」と異様に爽やかでキャッチ-なキャスティングで幅広い観客層や若年層を狙っているのに対して、「孤狼の血」の出演者は「役所広司・松坂桃李・江口洋介・音尾琢真・田口トモロヲ・ピエール瀧・石橋蓮司」などとド渋くて聞いてるだけでお腹いっぱいになる観客層はごく一部の好事家に限定されそうな濃厚なキャスティングをしています。
内容的にも「警察×やくざのバイオレンスもの」とどう考えても一般受けはハナから眼中になさそうです。
ただ少し興味深いデータがあります。
下記は直近1年間くらいに日本で公開された一部の映画の日本での公開初週末の興行収入データです。
これによると「孤狼の血」の公開初週末の興行収入は「ジョジョの奇妙な冒険/ダイヤモンドは砕けない」よりもちょっと少ないけれども、世界的にヒットしたファミリームービー「パディントン2」や原作が300万部以上売れた「火花」よりも多いということになっています。
同じく「渋い役者勢揃い×バイオレンス」の「アウトレイジ/最終章」は3億円以上を公開初週末に稼いでいますが、「シリーズもので既に知名度があること」と「監督が超有名であること」の効果が多分にあったと考えます。
何なら一作目の「アウトレイジ」の公開初週末の興行収入は「1,597,856ドル≒1億6,000万円」なので、そういう意味では「孤狼の血」は同じジャンルの映画として「アウトレイジ」に匹敵する興行収入を挙げているとも言えます。
それにしてもプリキュアはなぜここまで強いのか・・・。
管理人は「キングスマン」や「デッドプール」などの「やり過ぎて逆にグロくない、爽快なバイオレンス描写」はイケるクチなのですが、「えげつないバイオレンス」は苦手としているため本作はまだ観ていません。正確に言うと、怖くて観に行けないです。
ただ「日本で一番悪い奴ら」と「凶悪」は非常に良い映画だったので、周りの評判も聞く限りでは本作も良い映画だろうと思っています。
製作費が相変わらずいくらなのか全くわかりませんが、久々に「これは面白そうだ」と感じた日本映画なので頑張ってリクープしてほしいと思います!製作費が2億円以下ならリクープするハズ!
(映画会社に電話して問い合わせてみたら「申し訳ないのですが、製作委員会の規定で製作費の公表は控えさせて頂いております。」とのことでした)
白石和彌監督の代表作。どちらもねっとりと味濃いめです。
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本作の原作小説。既に文庫版が出ております。
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