「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」公開直前企画!~これまでのマーベルシネマティックユニバース(MCU)作品とアベンジャーズ過去作の興行収入を振り返る~
いよいよ今週金曜日(2018年4月27日)に全世界で公開される、MCU最新作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」。
今回もとてつもない興行収入を挙げて親会社のディズニーに少なからず利益をもたらすものと想定されますが、ここでいったん一作目の「アイアンマン」から直近の「ブラックパンサー」に至るまでのMCUシリーズ18作品の興収とその中のアベンジャーズ2作品の興収がどんな感じだったのかを振り返ってみましょう。
下のリンクにMCUシリーズ18作品とアベンジャーズ2作品の基礎データを記載しておきましたので、お時間ある方は確認のためにどうぞ。
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わかりやすいように製作費・総興行収入・予想興行収入がどんな感じだったのかを抜き出したので、見てみましょう。
まずMCUシリーズ18作品からです。
製作費:3,260億円
予想総興行収入:1兆8,088億円
総興行収入:1兆4,835億円
実際の興行収入は予想興行収入には達していないようです。
なのでMCU作品は「公開日からのスタートダッシュは強いけれども、一般的な映画と比べてその後の興行はあまり腰が強くない」ということが推測出来ます。
利益率を見てみてもそこまでムチャクチャに利益が出ているという訳ではないようです。(ただし金額は大きい)
ただMCUの場合はこの利益率がちょっとくせ者な気がするのです。
この利益率は一般的な「総興行収入の25%が製作会社の売上になる」という前提で計算してあります。
なので「マーベルが得る利益は製作費に対して14%くらい」ということでいいんですが、「マーベルの利益は誰のもの?そしてその会社は実際どれだけ儲かっているのか?」ということを考えると話が違ってきます。
結論を言うと「マーベルの利益はディズニーのもの。そしてディズニーはマーベルからの収入だけではなく、MCUを配給しているブエナビスタが興行で獲得した収入も得ているので、実際にはもっと儲かっているハズ。」ということになります。
アイアンマンの1・2まではパラマウントやユニバーサルが配給を担当していたのですが、2009年にディズニーがマーベルを買収してからは配給が徐々にディズニー傘下のブエナビスタに移行していったという経緯があります。
なのでディズニーは「MCU作品が挙げた興行収入のほぼ50%を売上として得ている」という構図になることが推測されます。
映画館・配給会社・製作会社の取り分の比率は作品によってまちまちなので一概に上記のようになっているとは言えませんが、ざっくりと上記のような感じなのではと思います。
なので例えお気に入りの作品の最終的な興行収入が製作費の4倍に届かなくても、厳しめに見積もっても製作費の3倍の興行収入を挙げていれば、製作者の努力が報われたと感じてもらって良いと思います。
ちなみにMCU作品で管理人がお気に入りなのは「GotG1・2」と「アントマン」なので公開当時は割と心穏やかに日々を過ごしていました。ありがとうジェームズ・ガン、ありがとうマイケル・ペーニャ。
前半戦がちょっと長くなりましたが、次にアベンジャーズ2作品の抜粋データを見てみましょう。
製作費:470億円
予想総興行収入:3,322億円
総興行収入:2,924億円
スタートダッシュの強さは平均的なMCU作品と同じなのですが、圧倒的な利益率の高さを誇ります。
この利益率の高さを考察するに「アメリカの大学バスケにおけるマーチマッドネスの異常な盛り上がり」ないしは「日本の高校野球における甲子園の異常な盛り上がり」と同じ理屈がここに働いているのではないかと思います。
どういうことか簡潔に言うと、「全国大会に出場するおらが町のチームを応援しに行く」ということです。
ここで言う「全国大会」は「アベンジャーズ」で、「おらが町のチーム」は「MCUの個別作品」です。
管理人はまだアベンジャーズを一本も見たことがありません。なぜなら「アイアンマンとスパイダーマン以外、誰が誰だかよくわからなかったから」です。
しかし、今回は観に行きたいという衝動が起きつつあります。
なぜなら「チームGotGが全国大会に出場するだって?!観に行かねば!」という心理が働きつつあるからです。
もしこんな心理作用を狙って各作品を作っていたとするのであれば、「マーベルの帝王」ことケビン・ファイギは超天才です。
とりあえず今回はここまでにしたいと思います。長文かつ拙文に付き合って頂き、ありがとうございました。
公開されたらまたその時の興収状況と興収予測を出そうと思います。