「ピーターラビット(実写)」の興行収入
先週末から日本での公開が始まった「ピーターラビット(実写)」の興行収入を見ていきましょう。
「これは一体、誰が観に行くのか?」という謎の実写化が相次ぐ昨今ですが、果たして本作はどうなっているのでしょうか?
★基礎データ
製作費(推定):50億円
リクープする興行収入(=製作費×4):200億円
公開初週末の興行収入:25億円
予想興行収入(=公開初週末の興行収入÷12%):208億円
予想利益率:+4%
現在の興行収入:335億円
リクープまで:あと0円
公開からの経過日数:101日
推定残り公開日数:15日
「全世界で累計発行部数2億5,000万部を突破している本の実写化」とあって明らかにファミリー層をターゲットとして公開している本作「ピーターラビット」。
スタートダッシュもほどほどに成功したどころかそこからグイグイを興行収入を伸ばし、現時点で既にリクープしておりかなりの利益が出ています。
そういう意味では製作側の思惑と実際の観客の行動は割とキレイに一致しているみたいです。
しかし「イギリスの美しい湖水地方を舞台にした、子供や女子向けのふわふわモフモフのキュートなうさぎちゃん映画」みたいに宣伝している本作「ピーターラビット」ですが、予告編やネットでの評判を見る限りではそんな「なまやさしい作品」では全くないことが想起されます。
予告編ではドーナル・グリーソンことスターウォーズシリーズのハックス将軍が
「ピーターラビットを鷲掴みにして壁に激しく打ち付けるシーン」
「明らかな殺意を持ってウサギたちに鍬を振り下ろすシーン」
「ウサギをダーツの的として鋭利な刃物で串刺しにしようとするシーン」
などが映し出されています。
これらのシーンが爽やかなBGMとともに映し出されるので初見では「愉快にじゃれあっているのかな?」くらいにしか見えないのですが、何度も見ているうちに「これってけっこうバイオレンスなんじゃないか?」という思いがふつふつと湧いてきました。
そして「これはもしかしたらとんでもない映画なんじゃないか?」と思い、気になったのでネットでネタバレなしの感想を見ていると
「ピーターラビットがかわいい!」
「いたずら好きのピーターがキュートな、ほっこりするお話」
と言った感想と共に
「ウサギと人間の本気の命の奪い合いの話」
「邪悪なウサギ・ピーターラビットが度を越して凶悪な罠を使って、人間を殺そうとする語」
という同じ映画を観たとは到底思えない、二極化された感想が多く見られました。
この時点で「これは絶対に観に行かなくてはならない映画だ」と思ったのですが、極めつけは
「ブラックベリーアレルギーを持つ登場人物が、ピーターラビットたちにブラックベリーを投げつけられて口に入り、アレルギー症状を起こすシーン(すぐに自ら抗体の注射を打って事なきを得る)」に批判が殺到し、制作側が謝罪。
というニュースが飛び込んできたことです。
このニュースを見たときに「この映画は『ほっこりする映画』ではなく『ウサギと人間が本気の殺し合いを見せるバイオレンス映画』である」という仮説がほぼ確信に変わりました。
既に2020年の公開予定で続編の製作がほぼ決定しているようなので、この「『ほっこり映画』の皮を被った『バイオレンス映画』」という新ジャンルの波に乗り遅れないようとにかく近いうちに観に行くとともにこれからもこの映画の興行収入データを追っていこうと思います!
もし続編が正式に作られるなら、個人的には「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」そして「デッドプール2」の監督のデイヴィッド・リーチが監督したものを見てみたいです。
贈り物用の全24巻セットらしいです。総額で18,360円ですが、1巻あたり756円なので高いのか安いのかよくわかりません。
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舞台となるイギリス湖水地方についての本。
タイトルにも付いていますが「イギリス一美しい」らしいです。
この舞台立てが内容のバイオレンスと組み合わさって異化効果を生み出すのかどうか、見ものです。
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